「パンコイ」とは、食パンをエサに使うコイ釣りのこと。住宅街に流れる都市河川でも気軽に大きな魚とのファイトを楽しめるのが特徴です。今回はパンコイの魅力と、必要な釣具や仕掛けについて詳しく解説します。
パンコイとは?

「パンコイ」は、食パンをエサにしてコイを狙う釣りです。40〜80cmの大型魚を相手にするため、アワセる瞬間からランディングまで、エキサイティングな釣りを味わえます。
エサとなる食パンが手に入りやすくて、少ない出費で手軽にできるのも嬉しいポイント。親子で楽しむのにも向いていますね。
コイは一年中釣れる魚ですが、ハイシーズンは3〜5月の間。メスの鯉が産卵を控えた時期で、栄養を取るためにエサを荒食いするため、とても活性が高くなります。
パンコイができる釣りポイント

パンコイは、小〜中規模の水深が浅い河川が狙い目です。コイが生息していれば、住宅街の間を流れる川も候補に入ります。今まで気にも留めなかった近所の川が、釣りポイントに早変わりすることもあるんですよね。
川幅が広く水深の深い大規模河川の場合は、食パンの集魚力では物足りない場面も多いため、釣果が出にくくなることも。コイが集まる場所を特定できていれば話は別ですが、大規模河川でコイを狙うなら、吸い込み釣りやヨーロピアンスタイルの釣りなど、他の手段でアプローチした方が良いことも多いです。
パンコイに必要な釣具
ロッドとリールは他の釣りの流用でOK

パンコイは、専用のロッドが販売されていません。しかし、感度が重要になる釣りではないので、どんなリール竿でもOK!バスロッド、トラウトロッド、シーバスロッドなどを流用することもできます。
コイのサイズが50〜65cmの間であればL(ライト)、それ以上のサイズを狙う場合は、ML(ミディアムライト)以上のロッドパワーのある竿を使うと、コイに主導権を奪われにくくなります。
リールはスピニング、ベイトリールともに使えますが、エサとなる食パンが軽いため、使いやすさを重視するなら2500〜3000番手のスピニングリールがおすすめです。
ちなみに僕は、MLのパックロッドに3000番台のスピニングリールを組み合わせたタックルを使うことが多いです。スリリングなやりとりを求める場合は、強めのトラウトロッドと2000番台のリールに0.4号のPEラインを巻いて遊ぶこともありますね。
リールのドラグはガチガチに締めないこと
鯉は瞬発力があって引きが強いため、ドラグをガチガチに締めてしまうと糸が切れる、もしくは竿が折れてしまうことがあります。強く引っ張られたら糸が出るように、ドラグを調整しておきましょう。
ラインはナイロンor PEラインがおすすめ

鯉は針がかりした瞬間に、下流に向かって凄まじい勢いで走っていきます。突発的にラインにテンションがかかるため、使用ラインは根ズレ(障害物に糸が擦れること)に強く、伸びのあるしなやかなナイロンラインがおすすめです。
ラインの太さは8〜12lbのものを使うと良いでしょう。コイのサイズが大きいほど糸をドラグで出されてしまうため、余裕を持って100mは巻いておきたいところです。
スリリングなやりとりを求める場合は、細めのラインを使うのも1つの手段です。目安としてlb数×10cmまでの鯉なら釣り上げられると覚えておくと良いでしょう。例えば、60cmのコイを釣り上げたいときは、最低でも6lbの強度が必要になります。
ナイロンラインは、他のラインに比べてリーズナブルな価格で手に入るため、お財布にも優しいのが嬉しいポイント。筆者はセールなどの安い時期に、大容量のものを買い溜めしておくと経済的です。
他にもPEラインが選択肢に入ります。強度を保ちつつ糸を細くできるため、食パンの遠投がしやすいのがメリット。ライン自体が水に浮くので、パンを浮かせて誘う仕掛けとの相性も良いです。
僕は2000番台のリールを使ってパンコイをするときに、PEラインを使っています。
大きなランディングネットは必須

コイを釣り上げるために、大きめのランディングネットは必ず用意しておきましょう。ハンドランディング(手で直接陸に魚体を揚げること)は、フィールドの条件が良くなければ難しいからです。
どちらかといえば、パンコイはタックルよりもランディングネットにお金をかけた方が良いと思っています。
80cmクラスのシーバスをはみ出さずに取り込める大きさのネットがあれば、大物が掛かったときでも対応可能です。
シャフト(柄)は長さを変えられるタイプがおすすめ。4〜5mほど伸ばせるものであれば、釣り座が高くても鯉を陸に揚げられるため、釣りポイントの範囲も広がります。
持ち運びやすさも考慮するなら、タモジョイントをつけると折り畳んで運べるので便利ですよ。
釣り針はバーブレスを使おう

コイは口がブヨブヨしているため、返しのある釣り針を使うと針外しがとても難しくなります。釣り針は返しを潰すか、バーブレス(返しのないもの)を使いましょう。
コイは引きが強い魚なので、針を曲げられたり折られたりしないように、太軸のものを使うのがおすすめ。
筆者が使っているのは、大きなトラウトを釣り上げるときに使用される釣り針です。針が内向きになっていて、アワセたときにしっかりと針がかりします。
プライヤーがあると針外しが簡単

バーブレスの釣り針を使っていても、針が飲み込まれてしまうと針はずしが大変です。フィッシュプライヤーを用意しておくと、スムーズに針を外せます。
サイズを測れるメジャーシートがあるとさらに楽しい

コイ釣りの醍醐味といえば、釣り上げた魚のサイズを測ることと言っても過言ではありません。必須ではありませんが、持っていると過去に釣った魚と比較するときに便利です。
サイズを測るメジャーは、最低100cm測れるものを用意しておきましょう。
食パンはサイコロ状に切ってジップロックで保管しよう

食パンは6〜8枚切りのものをあらかじめサイコロ状に切っておくと、エサとして無駄なく使えるのでおすすめです。
食パンは外気に触れていると、すぐに乾燥してしまいます。ふわふわな食感を長持ちさせるために、ジップロックに入れて持ち運びましょう。
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